猪子石の地名の由来は?
名古屋市名東区の猪子石は、名前の通り猪にまつわる言い伝えが残されているのでご紹介したいと思います。
【猪の形をした石】
猪子石という地名のとおり、このあたりには猪の形をした石が2つあります。
片方は撫でるとご利益があり、もう片方は撫でると祟りがあるとのことで、2つの石の性格は正反対であるようです。
ひとつめの猪子石は猪子石神社にある大きな石で、触る祟りがあると言われる牡石です。
この石の姿が猪に似ているということでかつて名所となり、農村では旧暦の10月亥の日に「亥の子」を祝う信仰と結びつき、猪子石が地名になったと伝えられています。
もうひとつの猪子石は牝石で、猪子石公園内にある大石神社にあります。
こちらは撫でるとご利益があるといわれており、小さな岩がたくさん付着しています。
岩に小さな岩がたくさん付着していることから「子持石」とも呼ばれており、安産の神様としても古くから信仰を集めてきました。
【猪子石神明社】
猪子石神明社は一説によると874年に香流川沿いに創建されたそうです。 しかし洪水に見舞われることが多く、1600年頃に現在地に鎮座しています。 境内には龍に耳がある耳神様「龍耳社」や、馬具や刀槍の展示される資料館があります。 資料館に展示されているものは実際に戦に使われていたものです。 かつて神明社の周辺には山林が広がっていたのですが、1962年に土地区画整理組合が発足して周囲の風景は一変してしまいました。
【和示良神社】
和示良神社は武内宿禰の子孫が1592年に創建したと伝えられています。 名古屋市内でもこのあたりは当時豊臣秀吉の海外出兵などで交通の要所として賑わっており、安全と平和を願い神社を創建されました。 かつては原の天神様と呼ばれており、学問や長生き、五穀豊穣などにご利益があります。